こんにちは FAロボットマネジメントの三輪です。
今回が昨今非常に注目を集めておりロボットメーカー各車がソリューション提案している協働ロボットの溶接工程への活用のついて導入のポイント屋活用方法について詳しく解説していきたいと思います。
1、協働ロボットとは
まず協働ロボットとは何か?
簡単にいうと操作性と安全性が飛躍的に改善されたロボットで、よりツールとして人間が振り回しやすいロボットです。
従来の産業ロボットに比べ運動性能や可搬重量・位置決め性能など劣っているメンバーはありますが、専門知識の無い人間が携帯電話を触る様に自在に扱う事が出来るのが最大の特徴でしょう。
安全機能が確立されている為にロボット周辺に安全策の設置が不要な事も大きな特徴です。
そんな協働ロボットで溶接が出来る事をご存知でしょうか。
展示会等でもPRされておりご存知の方も多いと思います。
これまで特定の人間しか行う事が出来なかった溶接工程をより幅広い人間(年齢・性別)が溶接という特殊加工を行う事を可能にする溶接ツールだと私は考えています。
2、協働ロボットに搭載出来る溶接機器とは
溶接と言っても沢山種類がありますが、基本的にはどんな溶接にも対応する事は可能です。
アーク溶接(MIG MAG TIG)はもちろんレーザー溶接、SPOT 溶接も可能です。
ただし溶接電源やワイヤー送球機などの溶接機器とロボットコントローラーが制御上でリンクされている物が非常に扱い易く便利です。
ロボットコントローラーと溶接機器が通信出来ているとロボット側のタッチパネルで溶接条件(電流値やパルスなど)を指定する事が可能だからです。
現在の所協働ロボットと溶接機器の通信制御が確立されているソリューションとしてはMIG MAG TIG が主流ですね。
3、溶接協働ロボットの活用方法とは
溶接協働ロボットはあくまで溶接ツールとして導入を検討する事をオススメします。
まず協働ロボットが活躍する場面を考えるとそれは、小物且つ一品一様なテスト品製作の様な環境と非常に相性が良いと思います。
逆にある程度生産ロットが確保されている物で有れば通常の産業ロボットを活用した方がメリットが大きいですね。
一品一様の小物でロットは1-5程度しか無いような品種であるとか通常の産業ロボットではティーチングが面倒とかあまりに溶接範囲が小さく自動化出来ていなかった品種などに活用する事でより生産性の向上が見込めます。
ここで大事なのは、技術レベルの高い溶接工には難易度の高い溶接には集中してもらい、溶接協働ロボットは溶接の技能や経験が乏しい人や体力的に厳しい人に操作してもらう事です。
簡単だけど手返しが多く員が必要な小物をパートタイマーであるとか高齢のかたに扱ってもらう事で体力や技術面の課題を超えて付加価値の高い溶接作業に従事してもらう事が可能になります。
ここが協働ロボット導入の最も重要なポイントでしょう。
4、溶接協働ロボットのの購入方法
溶接電源などとの通信が確立されていて国内で手に入る協働ロボットメーカーは下記になります。
・ユニバーサルロボット
・テックマンロボット
・ファナック
ただしメーカーから溶接協働ロボットは直接販売されておらず、上記の協働ロボットを用いて溶接用のソリューションを展開しているシステムインテグレーター様が国内にありますのでそちらから購入する必要かあります。
5、溶接協働ロボットを更に活用する為の溶接機器やセンシング機器
産業用ロボットを用いた溶接システムの場合には、ワイヤー送給をロボットコントローラー側で制御する事で大幅に溶接スパッタを削減する事が可能ですが、協働ロボットではこれが出来ません。
協働ロボットでスパッタレス溶接を実現するには、スパッタレス溶接機能を持った海外製の溶接電源を使用する事で実装可能です。
そして加工品種の個体差を検知して自動でロボットの動作を修正する事が可能になるセンサーやソフトウェアの実装も可能です。
溶接の開始点検知や連続ビードの自動倣いなどが可能になる事でより正確な溶接が可能になります。
自社で協働ロボットを活用する上で必要な機能などを精査した上でカスタマイズしていく事が良いでしょう。
今回は溶接工程に協働ロボットを活用する事について述べてきましたがいかがでしょうか。
より便利な溶接ツールとして協働ロボットを現場で使いこなす事で労働生産性を向上させていきましょう。
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